東京工業大学電子図書館(TDL: Titech Digital Library)

尾城孝一
東京工業大学・附属図書館
〒152-8550 東京都目黒区大岡山2-12-1
ojiro@libra.titech.ac.jp

概要

東京工業大学電子図書館(TDL: Titech Digital Library)は、本年4月にサービスを開始した。TDLは、理工学分野の多様な情報資源とユーザを透過的に結びつけるゲートウェイ機能の実現を目指した電子図書館システムである。本稿では、TDLの背景とコンセプトについて述べる。続いて、TDLの目的を実現するための3つの機能について紹介する。最後に、今後の課題と展望について考察を加える。なお、TDLには、http://tdl.libra.titech.ac.jpからアクセスすることができる。

キーワード

大学図書館、電子図書館、東京工業大学、ハイブリッド・ライブラリ、Z39.50、相互利用性、サブジェクト・ゲートウェイ、ユーザ・インターフェイス

TDL: Tokyo Institute of Technology Digital Library

Koichi Ojiro
Tokyo Institute of Technology Library
2-12-1 Ookayama, Meguro-ku, Tokyo 152-8550, Japan
ojiro@libra.titech.ac.jp

abstract

Tokyo Institute of Technology Digital Library (TDL) was launched in April 1999. TDL aims to build a unique gateway for heterogeneous scholarly resources in the fields of Science and Technology. This paper will take a brief look at the background and concept of TDL. It will then look in more detail at three functions on which TDL is based. The paper will end with some remarks on issues and future developments. TDL can be accessed at "http://tdl.libra.titech.ac.jp".

keywords

Academic Library, Digital Library, Tokyo Institute of Technology Library, Hybrid Library, Z39.50, Interoperability, Subject Gateway, User Interface

1. はじめに

近年、コンピュータ技術の進展とネットワークの普及を背景として、世界各国で電子図書館の実現に向けた取り組みが開始されている。我が国の国立大学図書館界においても、『大学図書館における電子図書館的機能の充実・強化について(建議)』の公表に端を発して、奈良先端科学技術大学院大学、京都大学、筑波大学、東京工業大学、神戸大学、図書館情報大学の6国立大学、および学術情報センターに電子図書館の予算措置がなされ、それぞれの特色を活かした電子図書館システムの構築が進んでいる。

平成11年4月よりサービスを開始した東京工業大学電子図書館(以下、TDL)は、理工学分野の多様な情報資源とユーザを透過的に結びつけるゲートウェイ機能の実現を目指した電子図書館システムである。

上記の目的を達成するために、TDLには以下のような機能を実装している。

(1)Z39.50プロトコルを利用したデータベースの横断検索

(2)ディジタルリソースと紙媒体資料のシームレスな提供の仕組み

(3)インターネット上に存在する情報資源へのゲートウェイサービス

本稿では、TDL設計の背景とコンセプト、そのコンセプトを実現するためのシステムの基本機能について述べる。さらに、実際のサービス展開を概観し、最後に今後の課題と展望について取り上げることとする。

2. 背景

2.1 ハイブリッド・ライブラリ

大学図書館の現状を分析してみると、現在の図書館はハイブリッド・ライブラリと呼ぶことができる。ハイブリッド・ライブラリとは、紙ベースの伝統的な図書館からデジタル図書館への移行形態の図書館である。

ハイブリッド・ライブラリを特徴づけるのは、「不均質な情報資源の混在」である。ハイブリッド・ライブラリでは、均質でない多様な情報資源、リソースの提供が行なわれている。まず、サービスの対象となる情報のメディアに関しては、紙ベースの情報資源とデジタル形態の情報資源が混在している。また、情報資源の所在場所(ロケーション)もハイブリッド化している。ローカルに存在する情報資源とリモートサイト、他の図書館などに存在する情報資源を合わせて提供することが求められている。さらに、物理的な図書館の建物のなかに存在する情報と、ネットワーク上に存在する情報資源が併存している。

2.2 東京工業大学附属図書館の現状

こうしたハイブリッド化した大学図書館の具体例として、東京工業大学附属図書館(以下、当館)を取り上げてみる。当館では、自館で所蔵する蔵書、あるいは他館が所蔵する蔵書、電子ジャーナル、ネットワーク上に存在する様々な電子的情報資源等の多様な情報資源の提供を行っている。

こうした多様な情報資源にアクセスするためには、広い意味でのメタデータが必要とされるが、そのメタデータもまた多様化している。まず図書や雑誌にアクセスするために、カード目録とOPACが存在する。東京工業大学の所蔵を調べるには、自館のOPACを利用する。他の大学図書館の所蔵状況を調べるには、NACSIS-Webcat等を利用する。雑誌や図書に含まれる論文情報を見つけ出すためには、Ovidのデータベース、OCLCのFirstSearch、科学技術文献速報のCD-ROM版、外国雑誌目次情報データベースといったメタデータが存在している。勿論冊子体の索引・抄録誌も数多く残っている。また、電子ジャーナルへのアクセスには、各社各様のインターフェイスが用意されている。さらにネットワーク上に存在する情報資源を発見するために、サーチエンジン等の各種ツールが存在する。

2.3 問題の所在

このようなハイブリッド化した図書館を利用するユーザにとって、何が障害となるか。

まず、自分が必要としている情報資源に到達するには、どのメタデータを使えばよいのかがわからない。次に、それぞれのメタデータがそれぞれ異なった固有の検索インターフェイスを備えているがために、各インターフェイスに習熟することを求められる。さらに複数のメタデータを一度に利用できない。メタデータを順次検索していかないと、必要な情報資源を網羅的に収集することができない。

一方図書館員にとっても、こうした状況はあまり好ましい状況でない。それぞれの検索インターフェイスに習熟し、マニュアルを整備し、講習会を頻繁に開催しなければならない。サービスを充実させるためには、絶えず新たな情報資源を導入する必要があるが、その結果、新規のメタデータ、インターフェイスが追加され、ユーザ及び図書館員にとって厄介な状況が一層進行することになる。

このようにハイブリッド化した現在の図書館を利用するユーザあるいは図書館員の悩みを解消することが、現在の大学図書館にとっての急務のひとつとなっている。

3. コンセプト

以上のような背景の下で、当館では、多様で不均質な情報資源とユーザを直結するためのゲートウェイ機能を電子図書館の基本コンセプトとして設定し、その開発を進めているところである。

自館で所蔵する各種のリソース、図書、雑誌、サーバ上のデジタル情報、あるいは他の図書館に存在する情報資源、またインターネット上に存在する数多くの学術リソース等といった各種情報資源と、ユーザとを透過的に結び付けるゲートウェイ図書館の構築を主目的としている。

上記のコンセプトを実現化するために、TDLには以下のような機能を実装している。

(1)Z39.50プロトコルを利用したデータベースの横断検索

(2)ディジタルリソースと紙媒体資料のシームレスな提供の仕組み

(3)インターネット上に存在する情報資源へのゲートウェイサービス

以下に、この3つの機能について、実際のサービス展開とあわせて紹介することとする。

4. Z39.50によるデータベースの横断検索

4.1 Z39.50の採用

Z39.50は、サーバ(ターゲット)とクライアント(オリジン)間の情報検索と返戻機能に関するANSI/NISOの規格であり、1998年にISO23950:1998として正式に国際規格に採用された。国内でも、JIS X 0806:1999として規格化されている。現在は、アメリカ議会図書館が規格の管理維持機関として指定され、ZIG (Z39.50 Implementors Group)が実装に関わる実作業に携わっている。

Z39.50は、欧米を中心とした海外の図書館およびデータベースベンダーによって広く採用されており、Z39.50をキーテクノロジーとした電子図書館プロジェクトも数多く進行している。国内においても、幾つかの大学図書館において実装が開始されており、当館のTDLをはじめとして、神戸大学、図書館情報大学の電子図書館システムにおいて、検索機能として利用されている。また、早稲田大学でも、最近、Z39.50対応のOPACシステムが新たに導入された。

既に述べたように、従来、図書館が提供してきた検索システムは、それぞれが固有のインターフェイスを備えており、ユーザはそれぞれの検索インターフェイスに習熟しなければならなかった。これに対して、Z39.50規格に準拠した検索環境においては、サーバとクライアント間のやりとりが標準化されているが故に、ユーザはそれぞれの検索システムの差異を意識することなく、一つのインターフェイスから複数のデータベースを利用することができる。また、同時に複数のサーバに接続することによって、容易にマルチデータベースの横断検索を実現することも可能である。

TDLでは、こうした特徴を備えたZ39.50を、理工学系情報資源へのゲートウェイ機能を実現するためのキーテクノロジーとして捉え、データベース検索システムに全面的にZ39.50プロトコルを実装することとした。

4.2 サーバ

TDLで利用できるZ39.50サーバは、TDL内部に構築されたサーバと外部サーバに大別できる。

TDL内部に構築されたサーバ上に格納されたデータベースは、以下のとおりである。

(1)文献データベース

(2)電子ジャーナル

(3)図書館目録データベース

(4)ネットワーク情報資源データベース

理工学系情報への一元的アクセスを実現するためには、内部サーバ上のデータベースに加えて、外部に存在するZ39.50対応サーバにシームレスに接続できることが要求される。現在は、Ovidサーバ、OCLC FirstSearchサーバ、他機関のOPACsといった外部サーバを横断検索の対象としている。具体的なデータベースは以下のとおりである。

(1)Ovidサーバ(当館内に設置)

(2)FirstSearchサーバ(米国OCLC)

(3)OPACsサーバ

4.3 アクセス

Z39.50サーバにアクセスするためには、通常、Z39.50クライアントが必要とされる。しかしながら、エンドユーザの全てに専用クライアントを配布するのは、現実的でない。また、各種プラットフォーム上で稼動するクライアントを開発することも容易ではない。こういった点を考慮して、TDLでは、HTTP-Z39.50間ゲートウェイを構築し、一般的なWebブラウザからの検索を可能としている。勿論、汎用的なZ39.50クライアントを用いて、内部サーバに接続することも可能である(図1)。

図1
図1

4.4 横断検索の実際

以下に、「文献データベース検索メニュー」を例として、TDLにおけるZ39.50によるデータベース横断検索の実際を画面に沿って説明していくことにする。

文献データベース検索メニューを選ぶと、まずデータベース選択画面(図2)が表示される。ここで、検索対象とするデータベースをチェックする。続いて、検索画面が現れ、検索語を投入すると、選択されたデータベースを同時に横断的に検索して、結果をデータベース毎の該当件数として表示する(図3)。各データベースの該当件数を表示することによって、返戻レコードの簡ェ情報を一覧表示する(図4)。特定のレコードをクリックすると、詳細情報を確認することができる。

図2
図2

図3
図3

図4
図4

以上のようなインターフェイスにより、ローカルあるいはリモートサイトに分散するデータベースの検索環境の向上を図っているわけである。

5. 情報入手プロセスのシームレス化

5.1 必要性

電子ジャーナルやインターネット上に公開されている各種情報資源に代表されるように、ディジタル化された情報は急速にその数を増しつつある。また、図書館等の情報関連機関においても、資料電子化の取り組みが進展している。とはいうものの、現時点では、電子資料のみでエンドユーザの全ての要求に応えるのは困難である。どうしても、大学図書館が収集、保存している紙媒体の資料とディジタル資料を統合したサービスが要求される。

5.2 情報入手のプロセス

エンドユーザが最終的に情報を入手までのプロセスを確認してみると、まず、情報資源が電子的な形態で存在する場合には、検索から直ちに情報資源にアクセスできる。一方、紙媒体の場合は、情報資源そのものにたどり着くまでに、「検索」、「所在の確認」、「リクエスト」、「入手」といったプロセスが必要となってくる。まず検索を行い、必要な論文を探し出す。次にその論文の収録雑誌(図書)の所在場所を特定する。所属する大学の図書館にあればそれを利用する。所蔵していない場合には、文献複写のリクエストを行う。そして、図書館のILLサービスを介して、最終的に文献を入手する。TDLでは、こうしたペーパー情報の入手までのプロセスを切れ目なく行うことのできるインターフェイスを用意することによって、ディジタル情報とペーパー情報の両者にシームレスにアクセスできるサービスを提供している。

5.3 実例

このインターフェイスを実際の画面展開に沿って見ていくことにする。

まず、各種文献データベースを検索して、自分が求める論文の詳細表示を画面に表示する(図5)。ここで、当該論文のフルテキストが電子的に利用できる場合は、即座にそれを閲覧することができる(図6)。電子化されていない場合は、「Webcat所在確認」ボタンをクリックすると、自動的に学術情報センターのWebcatを検索して、当該論文を収録している雑誌等の所蔵館を確認することができる(図7)。さらに、その雑誌が学内非所蔵資料であった場合は、「複写依頼」のボタンを押すことによって、その場で文献複写の依頼を発行することができる。

図5
図5

図6
図6

図7
図7

以上のサービスをバックエンドで支えるために、NACSIS-ILLクライアント機能、学内ILL機能および電子的ドキュメントデリバリー機能を備えた、統合型ILL/DDSシステムの開発を行った。このシステムを使用することによって、エンドユーザからの、ペーパー情報に対する依頼を効率的に処理することが可能となった。

6. インターネット・サブジェクト・ゲートウェイ

6.1 インターネット情報探索の問題点

今日、インターネット上には学術的価値を有する情報資源が数多く存在する。たとえば、大学や研究機関、学会のホームページ、電子ジャーナル、プレプリント、各種データベース、ディレクトリ、教材、特許情報などのリソースを挙げることができる。こうしたネットワーク情報資源は、今や大学における研究教育、学習にとって不可欠のリソースであると言っても過言ではない。しかしながら、インターネット上に蓄積され、日々急速に増大しつつある情報の堆積のなかから、学術的な価値を持ち、自分の研究に必要なリソースを探し出すのはそれ程容易なことではない。

6.2 サブジェクト・ゲートウェイの必要性

インターネット上の情報探索のツールとしては、既に汎用的な「サーチエンジン」が世の中に数多く存在しており、ネット上の情報収集にはなくてはならない道具となっている。しかしながら、いずれもコマーシャルサイトや非学術的なサイト、あるいは断片的なページ、リンク切れページといったノイズが多すぎるという欠点を持っており、大学における研究教育を目的とした使用には不便を感じることがあるのも事実である。こうした問題点を解消し、インターネット上の学術リソースへのアクセス環境を改善する試みとして、「サブジェクト・ゲートウェイ」と呼ばれる多くのサービスあるいはプロジェクトが存在している。TDLにおいても、理工学分野の高品質なインターネット学術情報へのアクセスを改善すべく、サブジェクト・ゲートウエイとして機能をシステム内に組み込んでいる。

6.3 システムの概要

TDLにおけるサブジェクト・ゲートウェイの仕組み(図8)であるが、まず、インターネット上の情報資源の中から、理工学分野の高品質のリソースを選別、収集し、分類し目録を作成する。この作業は当館のスタッフが手作業で行う。こうしてネットワークリソースのメタデータデータベースを構築する。次に、出来上がったデータベースからURLリストを出力し、それをWeb巡回ロボットに渡す。ロボットは定期的にインターネットを巡回し、リストに含まれるURLに関連するページ情報を集めてくる。その結果、Webページインデクスというデータベースが構築される。このリソースデータベースとWebページインデクスという二つのデータベースを検索ブラウジングすることによって、ユーザは効率的にネットワーク上の学術リソースを発見し、同時にそれにアクセスすることができる。

図8
図8

6.4 検索例

こうしたデータベースの検索サービスを見ていくことにする。

最初にリソースデータベースの検索であるが、基本検索、拡張検索、ブラウジング検索という3つの検索モードが用意されている。基本検索(図9)は、データベースの全ての項目に対して検索を実行し、拡張検索では、フィールド名を指定した検索が可能となっている。データベースの検索の結果、指定した検索条件に該当するリソースの一覧が表示される。タイトルをクリックすると、詳細情報表示(図10)に遷移できる。URLをクリックすることによって、該当リソースのページへ直接遷移する。また、ブラウジング検索では、言語、分類、リソース種別を指定することによって、該当するリソースの一覧を表示する機能を提供している。例えば、「化学関連分野の電子ジャーナルを一覧したい」といった要求があった場合に、この機能が活用できる。

図9
図9

図10
図10

7. 課題と展望

最後に、今後の課題と将来の展望について若干触れておきたい。

7.1 Z39.50に関する課題

TDLのゲートウェイ機能が充分に機能するには、Z39.50に準拠したデータベースの普及が前提となる。幸いなことに、海外のOPACやデータベースはかなりZ39.50対応が進んでいる。一方、我が国においては、最近になってやっと実装が開始されたばかりであり、少数のZ39.50準拠データベースしか存在していない。今後日本の図書館システム、あるいはデータベースのベンダーがZ39.50への対応を積極的に推進してくれることを期待したい。また、日本語データの取扱い、相互利用性を高めるための共通プロファイルの整備といった問題も課題として浮かび上がっている。

7.2 コンソーシアムによるリソースの共有

TDLゲートウェイの対象データベースのなかにはかなりの数の商用データベースが含まれている。現状ではこれらのデータベースは学内での利用に限定される。このゲートウェイを東京工業大学だけでなく広く他大学のユーザにも有効に使ってもらうには、ぜひともコンソーシアムによるデータベースの共同利用を推進していく必要がある。

7.3 ユーザ・オリエンティッドなサービス

将来的に、Z39.50の普及、あるいはコンソーシアムの出現などによって、TDLゲートウェイの対象となるデータベースが大幅に増えてくる可能性がある。データベース数の増加に比例して、データベースを選択する際のユーザの困難の度合いもまた増大することになる。その結果、必要なデータベースを選びそこなったり、あるいは逆に不用なデータベースを選択検索することにより、システムやネットワークにいたずらに負荷をかけることになりかねない。何らかのかたちで、個々のユーザに最適なデータベース群をシステムが自動的に形成してくれる仕組みが必要となろう。

また、検索結果の提示についても、データベース毎に結果を表示する、という現行方式には不満が残る。例えば、複数のデータベースからの返戻レコードを全てソート・マージし、さらに重複を排除してユーザに提示するといった方法についても検討を行ったが、今回は、システムへの負荷を考慮に入れ、この方式の実装は見送った。今後の課題のひとつである。

8. おわりに

本稿では、TDLのあらましについて、コアとなる3つの機能を中心に述べてきた。TDLがめざすゲートウェイ構築をめざした試みは未だ緒に着いたばかりであり、現状はその第一フェーズを実現したものにすぎない。真の意味でのゲートウェイ図書館を構築するには、7に指摘した課題を克服する必要があろう。また、国内外の同種のイニシアティブとの協調も重要であると考えている。

今後とも、各方面からの意見を参考にしながら、理想のゲートウェイ機能を追求していきたい。